■ ニューヨーク市警レポート2.
4.犯罪戦略会議
犯罪戦略会議の基本概念は極めて簡単だ。すなわち、分署長は自分の管轄区域内で発生した犯罪について熟知し、それを減らすために常に努力することにある。
市警本部の76カ所の分署は「パトロール管区」(PatrolBorough)と呼ぶ8カ所の地域司令(Lo-cal Command)の指揮下に入る。毎週各分署は、コムスタット統計班が提供するコンピュータ画面に、犯罪統計を入力する。分署はこの犯罪統計情報を所属するパトロール管区に送付する。パトロール管区は管区内の分署から送付された情報を総括して、コムスタット統計班に送付する。コムスタット統計班はこの情報を解析し、コムスタット報告書を作成する。市警本部長官その他の幹部職員はコムスタット報告を検討するが、この報告は同時にすべてのパトロール管区司令及び分署長にも送付される。
毎週、市警本部は犯罪戦略会議を2回開催する。(これはコムスタット会議と呼ばれる。)これらの会議は警察本部内の指揮・統制センターで開催されるが、この場所は市警が重要な案件や緊急事態を統括するために使用するもので、コンピュータを装備した状況室(SituationRoom)である。会議の出席者は市警本部長官、上席副長官、副長官、各部部長、並びに各部の幹部職員である。(これに加えてパトロール管区でもそれぞれに犯罪戦略会議が開催される。)
毎週二か所のパトロール管区が選ばれて、本部の犯罪戦略会議に出席する。(会議は通常水曜日と金曜日、午前7時から11時まで開かれる。)パトロール管区の選択について一定の基準はなく、その週になるまで、パトロール管区に出席の通知はない。選ばれたパトロール管区からは、分署長及び各実務班指揮官(OperationalUnitCommander)が出席する。
出席した指揮官は、本部長官、副長官、その他各部部長からプレゼンテーションを求められ又は質問がなされる。分署長は、管轄地域内での犯罪行為や犯罪環境について、並びにそれらに対処するためどのような具体的なステップを講じているのかについて、プレゼンテーションと討議を求められる。刑事班、組織犯罪対策局(麻薬及び組織犯罪担当)、鉄道警察・団地局(TransportationandHousing
Bureau)の指揮官及び幹部も、犯罪傾向や犯罪手口、その他特記事項についてのプレゼンテーションを求められる。
各指揮官は管轄区域あるいは責任分野における犯罪について熟知していることを求めらるが、それより大事なこととして、それらの犯罪に対して何かを実行することが求められているのだ。コムスタット会議は問題提起とともに解決に重点が置かれる場所である。成功物語と新しいアイデアの発表に特長がある。
8管区からの各部代表者はこの会議に出席して議事を記録し、それぞれの司令に討議事項、犯罪傾向及び手口、新しい試み等について報告する。コムスタット会議は警察本部の各責任者が各地の中間管理者を知り、警察本部としての業績改善を達成するのに必要な彼らの指揮者としてのリーダーシップを評価できるよい機会でもある。
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